2016年に日本遺産に認定された出羽三山。
羽黒山が現在、月山が過去、湯殿山が未来を司り、三山を巡ることで生きながらにして生まれかわると云われる神秘のお山。
その一つ、現在を司る羽黒山で、千年以上を紡ぐ”魂の目印”は、再建と継承をもって今に至る鎮魂の塔。
かつて宝塔山瀧水寺の名を持ち、今では「五重塔」として親しまれ、多くの参拝客を迎えています。
出羽三山の精神文化と五重塔のストーリー、そして山形交響楽団によるフルオーケストラが、ファンタジーの世界へと誘います。

開催日:2019年9月22日(日)

※ナレーションは当日の脚本から引用しています
※雨天のため屋内での演奏となりました

指揮者:永峰大輔さん
いろんな演奏会や1つ1つの音に対して、真摯に向き合わなければならないという気持ちはいつも持っていますが、出羽三山シンフォニーに来ると、そういった基本的なことを改めて大切にしなければならないなと感じます。
合祭殿の景色やあの場所の空気を体感すると、ここに大いなるものがあって、それに包まれているような感覚になる。音と音との間の空気感だったりとか、ちょっとした間で特別な空気を感じたりする。そんな体験ができるのも出羽三山シンフォニーならでは。自分にとっても毎年楽しみなコンサートになっています。

脚本・演出:上沼亜矢さん
五重塔は鎮魂の塔であり、あの世とこの世を繋ぐ、通信機的な役割だったということを伝えたいと思いました。今では神をお祀りしていますが、千年以上昔から明治維新にかけては仏が祀られていて、多くの人々が五重塔の前で祖先の魂と対話をしていたそうです。死者の魂に思いを馳せることで自身の魂も鎮まっていく、そんな特別な場所だったのだと思います。
「目に見えないもの」との対話は、一見非合理のようですが、静かに自分の心に耳を澄ますことで、本当の自分も見えてくるものです。そうさせてくれるのが出羽三山だと思います。この出羽三山シンフォニーを機会に、五重塔をただの建築物ではなく、対話するための場所としても、お参りしていただけたら嬉しいです。

日本遺産認定ストーリー概要

「自然と信仰が息づく『生まれかわりの旅』~樹齢300年を超える杉並木につつまれた2,446段の石段から始まる出羽三山~」

山形県の中央に位置する出羽三山の雄大な自然を背景に生まれた羽黒修験道では、羽黒山は人々の現世利益を叶える現在の山、
月山はその高く秀麗な姿から祖霊が鎮まる過去の山、湯殿山はお湯の湧き出る赤色の巨岩が新しい生命の誕生を表す未来の山と言われます。
三山を巡ることは、江戸時代に庶民の間で『生まれかわりの旅』として広がり、地域の人々に支えられながら、日本古来の、山の自然と信仰の結び付きを今に伝えています。 
羽黒山の杉並木につつまれた石段から始まるこの旅は、訪れる者に自然の霊気と自然への畏怖を感じさせ、心身を潤し明日への新たな活力を与えます。

日本遺産 出羽三山 生まれかわりの旅 公式WEBサイト